大文字コラムvol.12「接触冷感について」

ついこないだまで冬の余韻そのまま寒い毎日だったはずなのに、ここ最近は20℃越えの日が続きますね。まだ4月、いや、もう4月というべきか…。時間が経つのが速すぎてコワイ!!! 桜もあっという間に咲き終わり、暦でいう初夏に突入してしまいます。最近はお客様からも夏のイベント向けのアイテム提案のお話をたくさん頂くようになりました。そこで、必ず提案の中に入れるアイテムと言えば『接触冷感アイテム』です。あつ~い夏に、ノベルティで冷感アイテムでひんや~りできたら、もらう方も嬉しいですよね。でも、接触冷感って具体的にどういう状態のことを言うの?という疑問も。今回は『接触冷感』について、わかりやすく書こうと思います。

夏の定番アイテムでよく聞く『接触冷感』とは?

接触冷感とは、その名の通り肌に触れた際に冷たく感じる効果のことを指します。なぜ冷たく感じるかというと、熱伝導率(熱の移動のしやすさを規定する物理量)が高いことによって、肌の熱が生地に瞬時に移動することで冷たさを感じるというものになります。これは、熱は高温から低温へと熱を移す、という性質によるものです。ノベルティで接触冷感を謳うものは化学繊維からなる生地素材であることが多く、マスクやタオル、Tシャツなどであることが多いです。より人の肌に触れやすく、夏場に冷たく感じると気持ちの良いものですね。

どこからが接触冷感?定義の数値化『Q-max』

とはいえ、冷たさの感じ方は様々。使い方やシーンによっても変わってきます。一体何をもって接触冷感というのか。その一つの目安として、熱の移動量を”接触冷湿感評価値”数値化したもの『Q-max』が存在します。数値が高いほど「冷たい」と評価することができ、一般的には0.2W/cm2以上が冷たく感じる目安とされています。市場で流通させる際にこの数値を上回っているアイテムであれば接触冷感と謳うことができるのです。逆に言うと、実際に触ってみてひんやり感じる物でもこの数値を上回っていなければ接触冷感を謳うことができず、ハイブリッドタオルなどのように呼ぶこともあります。

豆知識!涼しい夏服を選ぶ鍵は『色』

素材によって冷たさを感じるお話をしてきましたが、ここでちょっと豆知識。実は色によっても体感温度が変わってくるのはご存じでしたか?例えば、同じ素材やデザインの服でも、色が違うだけで体感温度は変わると言われています。黒色や深緑色は表面温度が50度以上に達し、一方白色やグレー、黄色、赤色は他の色に比べ表面温度が上がりにくいという実験結果も出ているようです。確かに、夏服を選ぶ時は何となく白や黄色など明るめの色を選びがちですが、実際の温度的にも涼しく感じられるんですね。なぜ色の違いだけで表面温度が違うのかというと、太陽から放射されるエネルギーの反射率が色によって異なるからだそうです。この場合は、黒色は反射率が低く、逆に白は高いということですね。これから夏服を選ぶときに参考にしてみてください。